SingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステル市場インテリジェンスレポート(2026年7月14日~20日)
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I. 価格動向
1. 基準価格の変動
- Echemi(盛義社)のデータによると、2026年7月14日のSingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステルの基準価格は1トンあたり人民元10,200元であり、7月16日にわずかに上昇して1トンあたり人民元10,250元となった。その後、7月17日には再び人民元10,200元へと下落し、7月19日にはさらに人民元10,150元へと低下した。7月20日は人民元10,150元で安定した。
- 全体として価格変動は極めて小さく、狭いレンジ内でやや下降傾向の振動を示しており、今週の累積下落率は約0.5%であった。
2. 地域別価格差異
- 東中国地域の価格は、主に物流コストが低いことから、南中国地域よりも1トンあたり人民元200~300元低かった。輸入ブランドは、品質面での優位性が認識されているため、約5~8%のプレミアムが付いていた。
II. 市場の原動力
1. コスト面の支援要因
- グリセリン価格:主要な原材料であるグリセリンの価格は、海外における輸入粗グリセリンおよび精製グリセリンの堅調な価格によって支えられている。2024年10月時点での純度95%グリセリン価格は1トンあたり人民元5,700元に達し、前回比で3.64%上昇した。現時点のグリセリン価格は2026年のデータと直接関連しないものの、継続的な上流工程のコスト圧力が、SingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステル価格の長期的な下支え要因となっている。
- 脂肪酸供給:パーム油および大豆油を含む脂肪酸原料の価格は、国際食用油市場の変動に左右される。2026年7月には、東南アジア諸国からのパーム油輸出減少により、脂肪酸の生産コストが上昇した。
2. 供給・需要動態
- 供給側:国内生産は、環境検査による一時的操業停止および一部メーカーの設備メンテナンスの影響を受け、制約された。同時に、輸入貨物の到着遅延も重なり、市場全体の供給量は約10~15%減少した。
- 需要側:食品および化粧品業界からの下流需要は安定していたが、気温上昇に伴い、アイスクリームやベーカリー製品など夏期に需要が高まる製品の季節的需要が減退し、調達行動は厳密に当面の生産ニーズに基づくものとなった。
3. 政策および業界の動向
- 中国「食品添加物使用基準」(GB 2760)において、SingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステルの許容使用量に関する改訂は行われていない。しかし、2026年に施行される新たなEU規制により、食品乳化剤の輸入業者はより詳細な原料トレーサビリティ文書の提出が義務付けられ、中国の輸出志向企業に対して追加のコンプライアンスコストが課されることとなった。
III. 市場のセンチメントおよび取引行動
1. 商社・流通業者のセンチメント
- 多数の卸売業者は在庫リスクを最小限に抑えるため、「即買即売」戦略を採用した。東中国地域の一部卸売業者は取引活性化を目的として、基準価格より1トンあたり人民元100~200元低い価格を提示した。
- 輸入業者は為替変動および物流費の上昇により、慎重な「様子見」姿勢を強めており、価格交渉に対する柔軟性が低下している。
2. 下流ユーザーの調達行動
- 大手食品メーカーは生産計画に厳密に沿った調達を行ったが、運転資金に制約のある中小メーカーはコスト低減を目的として、代替品(例:ショ糖脂肪酸エステル)へのシフトを進め、SingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステルの需要に二極化が生じた。
- 化粧品分野では、新製品開発期間の長期化により、高品質グレードのSingleおよびDi-グリセロール脂肪酸エステルに対する需要が減少し、中~低グレード製品のシェアが65%にまで上昇した。
IV. 展望(2026年7月23日~31日)
1. 価格予測
- 短期:供給逼迫および原材料コストの持続的な上昇圧力により、価格は小幅反発し、人民元10,200~10,300元/トンとなる可能性があるが、低迷する下流需要が上昇幅を抑制する。
- 中長期:グリセリン価格が高止まりを続け、伝統的な「ゴールデン9月・シルバー10月」と呼ばれる食品業界の再備蓄シーズンが開始すれば、8月下旬までに価格は人民元10,500元/トンを超える可能性がある。
2. 主要リスク要因
- ベアリスク:東南アジア諸国におけるパーム油生産の予期せぬ回復、山東省で8月稼働予定の年間10万トン規模の新規国内増産設備の本格操業。
- バリューリスク:EUの輸入規制強化による世界供給の中国向けシフト、極端な夏期気象による物流効率の悪化。
3. 戦略的提言
- 上流メーカー:コスト変動リスクを軽減するため、グリセリンなどの原材料調達戦略を最適化し、長期供給契約の締結などを検討すること。
- 商社・流通業者:東中国と南中国の地域間価格差を注視し、裁定取引機会を活用すること。また、輸入品については通関手続きを事前に積極的に準備し、貨物の遅延を回避すること。
- 下流ユーザー:現在の低位価格帯を活用して適切な在庫水準を確保するとともに、Single/Di-グリセロール脂肪酸エステル使用量を削減した新配合の開発を並行して進めることが推奨される。
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